はじめに#
森は、いつの間にかとても広くなっていた。
昔は、どんぐりの木も数えるほどしかなく、リスたちは一つひとつを手に取り、かじって確かめれば十分だった。どの木に実ったどんぐりか、どんな味がするのか。それくらいのことなら、頭の中にきちんと収まっていた。
ところがある日、森は静かに姿を変えた。見渡す限りどんぐりの木が並び、地面には無数のどんぐりが転がっている。昨日までまっすぐだった道は分かれ道になり、同じ場所に戻ってきたはずなのに、景色が少し違って見える。リスたちは走り回るうちに、次第に不安を感じ始めた。
気がつけば、自分がどこから来て、どこへ向かっているのか分からなくなっている。戸惑いが森に広がったそのとき、あるリスが静かに口を開いた。
「地図を描こう」
地図とは、近道のことではない。迷わず進める魔法の道具でもない。どこから出発し、どの道を通り、どこで立ち止まり、どこで引き返したのかを、あとから自分や他のリスが分かるように残すことだ。地図があれば、森の中で迷っても戻れるし、別のリスに道を伝えることもできる。
森の奥には、かつて誰かが描いたらしい古い地図が、今もあちこちに残っている。読めない文字、意味の分からない記号、そして、なぜか今も動いている仕掛け。それを作ったリスの正体をたどっていくと、だいたい行き着く先は昔の自分だ。
さあ、深呼吸をして、森に入ろう。どんぐりは多く、道は複雑だ。それでも、地図を描く力があれば、森は少しずつ歩きやすくなる。この本が、あなた自身の地図を描くための、最初の一枚になれば幸いである。
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