3.1.2. エディタ#
エディタは、テキストファイルの内容を確認したり編集したりするための道具ですが、それだけにとどまらず、プログラムのコードを書いたり、バイオインフォマティクスの解析を実行したりする場としても重要な役割を果たします。エディタにはさまざまな種類があり、用途や作業環境、個人の好みに応じて使い分けられています。
マウス操作を中心とした GUI で利用できるエディタとしては、Visual Studio Code (vscode) や Sublime Text などが広く使われています。これらは操作が直感的で、コードの色分け表示や自動補完などの機能も充実しており、初心者でも扱いやすい点が特徴です。特に Visual Studio Code は無料で利用できるうえ、拡張機能が非常に豊富で、プログラミングからデータ解析まで幅広い用途に対応できるため、バイオインフォマティクス分野でも多くの研究者に利用されています。
一方で、キーボード操作のみで動作する CUI ベースのエディタも存在します。代表的なものとして vim や emacs があり、慣れると非常に高速に編集作業を行える点が特徴です。リモートの Linux サーバー上で解析を行う場合、サーバーには GUI 環境が用意されていないことが多く、このような CUI ベースのエディタが必要になります。解析用スクリプトや設定ファイルを直接編集したり、サーバー上で出力されたエラーログを確認したりする際に、CUI ベースのエディタは特に重宝されます。
これからバイオインフォマティクスの解析を始める方は、まずは GUI ベースのエディタを一つ、そして CUI ベースのエディタを一つ使えるようになることを目標にするとよいでしょう。両方に慣れておくことで、手元のパソコンでもリモートサーバーでも、状況に応じて柔軟に作業を進められるようになります。本書では、Visual Studio Code と vim をおすすめしますが、他のエディタを利用しても問題ありません。なお、emacs は開発が停止し、現在ではほとんど利用されていないため、お勧めしません。