不思議な名前をしている Linux のディレクトリたちの話
ディレクトリ構造
Linux には、etc、usr、srv や home などの不思議な名前をしたディレクトリが多数存在する。これらの名前はほとんど英単語の略となっている。例えば、etc はその他を意味する et cetera の略で、srv は served の略で、usr に関しては諸説があり user の略あるいは Unix system resources の略と言われている。これらのディレクトリは、名前通りそれらに関連する機能を提供するために利用される。多くのディレクトリのなかで、特にユーザーがよく利用するディレクトリは home である。ユーザーがデータを保存したりする場所は home ディレクトリである。
ディレクトリ | 機能 |
/bin | cd、cp、mv、bash、grep、sed、awk などの標準コマンド・スクリプトの実行プログラムがある。 |
/boot | grub などのシステムを起動するためのブートローダーがある。(※grub の編集は「/etc/default/grub」ファイルを編集し「update-grub2」コマンドを実行して「/boot」に反映する。) |
/etc | プログラムの起動、終了や再起動などのコントロール機能やプログラム本体などが保存されている。 |
/home/username | ユーザーディレクトリー。ユーザーがデータを保存したり、作業を行ったりする場所は、ほとんどこのディレクトリの下で行う。 |
/lib | システムの共用ライブラリーが置かれている。 |
/lib32 | 32bit 版のライブラリーが置かれている。 |
/lib64 | 64bit 版のライブラリーが置かれている。 |
/opt | サイズの大きいソフトウェアなどはここにインストールする。 |
/proc/cpuinfo | CPU 型や仕様などの情報。 |
/proc/meminfo | メモリーの容量や仕様などの情報。 |
/root | rootユーザーのホームディレクトリ。 |
/sbin | rootユーザーが利用するコマンドが置かれている。 |
/sys | デバイスやドライバーの設定ファイルなどが置かれている。 |
/srv | HTTP、FTP 用データが置かれている。 |
/tmp | 一時ディレクトリ。システムを再起動すると自動的に削除される。 |
/usr/bin | Linux に標準搭載されているプログラムや apt-get などでインストールしたプログラムが置かれている。 |
/usr/sbin | 管理者がインストールしたプログラムが置かれている。 |
/usr/local | システム管理者が個人的に利用するプログラムなど。 |